VILTROX 33mmF1.4をX-S10につけて一緒に過ごした春夏秋冬
皆さんこんにちは、みず(@mizucamera_)です。ここ数年勢いを増してきている中華製レンズのなかでも、頭一つ抜けた存在なんじゃないかなと思っている「VILTROX」のレンズ、「33mmF1.4」について、約1年間使用してきた感想・X-S10に装着してこれまで撮ってきた写真たちについてのお話です。作例気になる方は目次から飛んでみてくださいね。
このレンズが競合するレンズとすると、「神レンズ」と名高くファンの多い純正の35mmF1.4、先日発売された33mmF1.4、コンパクトと低価格が売りの33mmF2、絞りリングは付いていない廉価版のXC35mmF2 あたりでしょうか。いずれの対抗馬たちもわたしは残念ながらじっくり使用したことは無いので、このあたりのレンズとの比較はあまりできません。間違いなく言えるのは、先程あげた純正レンズと比較すると、新品価格が安いことですね。3〜4万円程度で金属鏡筒で重厚感のある、AF対応のF1.4レンズが手に入るのはなかなか魅力的です。
換算50mmの使いやすい画角、明るいF1.4、見た目・質感もなかなか良くて、とにかくコスパがいいレンズです!
サードパーティ製にもかかわらず、AF対応している点が魅力です。また、駆動音が比較的静かであることや、初代の純正35mmと比較するとAF時の迷いが少ないことから動画撮影にも活用しやすいレンズです。そう、普段オールドレンズでMF撮影を楽しんでいるわたしなので、どうしてAFにこだわる必要があるかというと、動画撮影に使おうと思っていたからなんですよね。わたしの本業は研究者のたまごなのですが、今は自分の研究について動画で発信する必要がある時代なので…どうせやるならクオリティにこだわりたくて。純正キットズームで撮る動画にも満足していたのですが、背景のボケ感のある動画を撮影するためにはやっぱり明るいレンズが必要でした。
VILTROX 33mmF1.4のお気に入りポイント・うーんなところ
ここで改めて、春夏秋冬をこのレンズと過ごしてきて感じた、特に気に入った点3点をあげます。
★逆付けできる花形フードが付属している。実用性とおしゃれのバランスがよい。
そう、みずはレンズフードが好きなのです。関連記事:実用性?いや、「おしゃれのため」にレンズフードを付けるの!|富士フィルム XC15-45用サードパーティー製フード
★絞りリングについている凹凸が良い。冬場に手袋をしていて指の感覚が鈍くなっていても、その引っ掛かりのおかげでスムーズに絞りリングを回すことができます。
関連記事:真冬に使うXーS10|手袋してても想像上に扱いやすかった
★フィルター径は52mmで、お手軽価格な方のキットレンズXC15-45と同じ。さらにいうと、多くのオールドニッコールとも同じ。手持ちの特殊フィルター等を流用できるのも魅力的です。
わたしが購入した当初はラインナップにブラックしかなかったのですが、今はシルバーもあります。もしも購入当初にシルバーがあったらもしかしたらそっち買っていたかも。
逆にうーんな点をあげるとするならば、最短撮影距離かな。最短撮影距離は40cmで、すっごく寄れるってわけではないです。もう少し寄れたらな…って思うシーンは何度もありました。
VILTROX 33mmF1.4 × FUJIFILM X-S10 の春夏秋冬写真
※ここで掲載している写真について、色味はJPG撮って出し無編集ですが、データ容量を減らすためにリサイズおよび画質80%に圧縮しています。
季節感にマッチした(とおもう)いろいろなフィルムシミュレーションで撮影してみたので、その点もお楽しみいただければ嬉しいです。
4月ごろは換算50mmの画角に慣れておらず、正直あまり持ち出す機会は多くありませんでした。
夏頃からだんだん換算50mmの魅力がわかってきて、持ち出す機会も増えて。
保護フィルターをつけた状態での撮影だったので、その影響もあるかもしれませんが、すごく強い太陽の光の下ではこんな感じのド派手な光条が出ました。
太陽に対しての角度や絞り次第ででなくなるのですが、参考までに。
秋はすっかりお気に入りレンズでした。背景をぼかしてふんわりさせたり、あるいはちょっと絞ってキリッと撮ったり。
X-S10のメカシャッターは1/4000までですが、電子シャッターは1/32000秒までの高速シャッターをきることができるので、とんでもなく明るい環境でなければNDフィルターをつけなくても絞り開放で撮影できちゃいます。
こんな感じで光条を出しても素敵ですよね。絞り羽根の枚数は9枚です。
冬の写真も、もちろん楽しい。
明るいレンズの宿命といっても過言ではないかもしれない、「レモンボケ」「ラグビーボールボケ」はあります。こちらイルミネーションを後ろに据えて撮ってみたものなのですが、写真の橋に行くに従って玉ボケの形状が歪みます。まあこれは仕方ないですね。
購入当初の試し撮りで駅を撮っていたのも載せてみますね。ここまでの被写体に無機物が少なかったので。笑
金属の質感もバッチリ描写されていると思います。
そして、最後は飯テロ写真!
最短撮影距離が40cmであることから、ちょっと手前側にのけぞるようにするか、椅子を引くかしないとちょっとピントをあわせにくいかとは思いますが、どうですか、美味しそうに取れました。
このように、自然から、無機質なものから、お食事まで、かなり色々幅広く使える万能なお手頃価格レンズだと思います。純正よりお手頃のF1.4レンズをお探しの方は、ぜひ候補に入れてみてください。
ご覧いただきありがとうございました!よかったらもう1記事お読みいたけると嬉しいです!