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2021/08/27

【解説写真あり】自分で簡単モルト交換!|感光写真を生み出しちゃうNikon F-801でやってみた

意外と簡単!自分でモルト交換にチャレンジ

自分でモルト交換

みなさんこんにちは、みず(@mizucamera_)です。ご覧いただきありがとうございます!今回は、感光写真を生み出しちゃう原因を解決するために、フィルムカメラ Nikon F-801のモルト交換を行います!以前の記事の続きです↓
関連記事:Nikon F-801を手に入れた!|フィルムの装填・取り出し方法解説

■感光写真ってどんなかんじ?


感光写真

わたしが先日中古で購入したこのフィルムカメラで撮影した写真を現像・データ化したところ、一部このように左側、すなわちフィルムを巻き取られる側に赤~オレンジの写り込み=感光が起こってしまっている写真が何枚かありました。これが感光ってやつですね。シャッターが空いている瞬間以外に、カメラの隙間等から意図しない光が入ってしまったことが原因です。

感光の仕方によっては「エモい」と評価されることもありますが、この光の入り方はあんまりエモくないなあ、しゃっきりちゃんと写したいなあと思うので、修理することを決めました。

■感光写真が生まれる原因


光が漏れる隙間

あの感光位置から想像するに、カメラ裏側、上の写真の矢印で示した隙間から光が漏れて入ってしまっていることが予想されます。通常こういう隙間には「モルト(モルトプレーン)」と呼ばれるクッション材が入っていて、カメラ内に意図しない光が入ることを予防しています。しかし、経年劣化でモルトが傷んでしまうことは多々あります。

古いモルト

そこで裏蓋を開けてみます。うーん場所的に、黄色の枠で示したここのモルトの劣化が怪しいです。(黒いボディに黒いモルトなので、見にくくてすみません!)購入直後のメンテナンスの際には、ぱっと見傷んでいなかったので油断していました。それではこの古いモルトを貼り替えてみましょう!

■モルト交換実況中継!

それではたくさんの写真とともにモルト交換の様子をレポートします!みずの自己流なので、参考にされる際はよろしくお願いします。

用意するもの:
■必須アイテム:新しいモルト(できれば古いモルトと厚さを揃える、裏にテープついてるのが便利!)、新しいモルトを適切なサイズに切るためのハサミやカッター、つまようじ(orピンセット)
■あると便利な清掃用品:無水エタノール、綿棒など

古いモルトの剥離

まず、古いモルトの端につまようじを差し込んで、くりくり動かしながら丁寧にモルトを剥がしていきます。ピンセットの方がもうちょっと楽かなあ...おうちにはないので...

今回はそこまで傷んでいなかったためペローっと取れましたが、粉状になってしまって取れにくかったら無水エタノールを染み込ませて擦るとよいです。エタノールに粘着層を溶かしてもらいましょう。もっと強い物質だとカメラを痛めてしまうかもしれないし、家庭での使用には不向きかなと思うので、無水エタノールくらいがちょうどいいかと。
過去に別のカメラのモルトを頑張って剥がした記事:Olympus Pen EE-3のモルト交換チャレンジ

古いモルトの剥離

ぺりぺり取れて気持ち良かった。やっぱり酷く傷んでいるわけではないよなあ。押しつぶされすぎて薄くなっちゃったとかかなあ。

古いモルトの剝離完了

というわけで古いモルトは全部きれいさっぱり取れました。

写真に撮り忘れてしまったのですが、この後綿棒に無水エタノールを付けて古いモルトがついていた部分を軽くお掃除しました。

剥がした古いモルトと新しく切り出したモルト

剥がしたモルトの形の通りに新しいモルトを切り出します。裏にテープがついていて、シールのように貼り付けられるものを選ぶと便利です。本当は長さを測ってカッターで切るのが定石なんでしょうが、めんどくさがりのものぐさなわたしなので、ハサミで、目分量でカットしました。てきとうっ!

特殊ポリウレタンフォーム・黒染プレス品。カメラ内部遮光材、緩衝材、光漏れ防止用。国内カメラメーカーが使用していた反射材と同じものです。サイズは250x125ミリ。
新しいモルトの貼り付け

元の古いモルトが貼ってあった位置に貼り付けていきます。適当だったけど結構ピッタリ!

新しいモルトの貼り付け

貼り付け終えました!元のモルトと比べてちょっとだけ右側が長いのが適当クオリティですが、問題なく裏蓋は閉まるので大丈夫でしょう。

というわけでモルト交換完了です!٩( 'ω' )و
まだモルト取り替えてからのフィルムを現像していないので、この交換が成功したかは分からないのですが、、、うまくいっているといいな!

■終わりに

モルト交換、やってみると意外と簡単だったのが伝わりましたでしょうか?

もしもフィルムで撮影した写真が意図せず感光写真になってしまったら、その感光がカメラのどこら辺の光漏れから起こっているのかを考えて、怪しい部分のモルト交換してみるのがよいと思います。部位によって難易度は変わってくると思いますが、思っているよりも簡単にできるんじゃないかなと思います。複雑な箇所だったり、ほかに修理を伴う場合は業者さんに頼んでもいいかもしれませんが、自分でやってみるとカメラへの愛着もさらに増し増しになりますよーっ

それでは、お読みいただきありがとうございました。みなさんのモルト交換チャレンジもうまくいきますように!