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2022/02/25

富士フィルムX-S10が故障→修理完了までのまとめ|バッテリーの輸送注意点

X-S10に故障発生→修理から戻ってくるまでの一部始終


本記事では富士フィルムX-S10に故障(動画撮影時に音声が収録されない)発生→富士フィルムのサポートに問い合わせ→富士フィルム修理サービスセンターに修理依頼→修理を終えて返ってくるまでの一部始終をまとめました。富士のカメラを修理に出そうか迷っている方、これから出す方、もし不具合が発生したらどのような対応になるのか、参考にしていただけますと幸いです。


【1】愛機X-S10に不具合発生→サポートに問い合わせ

動画撮影しても音が入らない・・・内蔵マイクもだめ、以前使えていたので相性問題はないはずの外部マイクもだめ。これは本体がアカンのでは…!?

愛機の富士フィルムX-S10にそんな問題が発生してしまいましたので、まずは富士フィルムのサポート(外部リンク)に問い合わせてみました。1月26日のことです。WEBのフォーム(リンク)から問い合わせられるので、電話があまり好きではないわたしにはありがたい。

問い合わせを送ると、まず自動受付メールがとどきます。(このメールは問い合わせを受け付けたってことだけが書いてありました。他のお問い合わせフォームに送信した際には、こんな内容で受け付けましたよ→以下自分が記載した内容 のようなメールが届くことが多い気がしますが。もしも気になる人は自分で書いた文章のコピーを手元に残しておくほうがいいかも。)

そして、数時間後には問い合わせに対する返信をいただきました(返信までの所要時間は混雑度に寄ると思いますので、あくまでも目安・今回のわたしの場合です)。文章をそのまま転載・掲載するのは不可と書いてありましたので要約すると、「修理センターに送ってください」という内容でした。修理が必要なレベルか否かを判断していただけるので、故障かも?と思ったら気負わずに問い合わせてみるのがいちばんだと感じました。

保証書を確認すると、購入後1年間の無償保証期間終了まであと2週間程度。X-S10との別れは寂しいですが、なるべく早く送らなくては…となりました。


【2】修理に送り出す前にやっておくことリスト3点

実際にわたしが必要そうだなと思ってやったことはこちらです。

(1) カメラに装着している周辺機器の取り外し

アンカーリンクス、ボディケース、クイックシュープレートなど、取り付けているものは全部はずして身軽にしてあげましょう。


X-S10、アクセサリたくさん装着


X-S10に装着していたアクセサリ取り外し
約1年ぶりに生まれたままの姿になったX-S10ちゃん。

余談ですが、ドレスアップに使っていたボディケースを外したら、あらあなたこんなに小さかったんですか…?ってくらいボディサイズが小さくてびっくりしました。汚れや傷から守ってくれて、かつおしゃれさをプラスしてくれていたケースだけど、体感サイズはだいぶ増されていたんだなって気づきました。


(2) 設定内容のメモ

Qメニューのレイアウトとか、フィルムシミュレーションのカスタムとかfnボタンの割り当てとか、失ったら困る設定のメモを。

X-S10、設定内容のメモ(MicroHDMI→キャプチャーボード→OBS)

この手の機器の修理って、データリセットがつきものなので念の為設定内容を手元に控えておきました。とはいえ手書きメモで残すのは面倒だな…と思ったので、カメラをHDMIケーブル&キャプチャーボード経由でPCにつなぎ、配信等でよく用いられるソフト「OBS」を用いて設定画面のスクリーンショットをすることで設定内容を手元に残しました。

※この時点では存在を全く知らなかったのですが、富士フィルムのカメラは設定バックアップに使えるソフト「X Acquire」が公式から提供されています。Qメニューの内容など一部はバックアップできない(2022年2月現在)ようですが、大半の設定はバックアップできますのでこちらを使用してもよかったかも。

(3) 修理に送る直前に撮った写真のショット数を調べる

これは全く必須ではないのですが、メンテナンス中に何ショットくらい撮影するんだろうっていう単純な興味からです。結果は後述しますが、びっくりの結果に。


【3】富士フィルム修理サービスセンターへのカメラの送り方3つ 

富士フィルム修理サービスセンターへの送付方法は3通り。いくつかある窓口に直接持ち込みか、集荷予約をし専用のボックスに入れて回収してもらうか(2〜3千円程度かかる)、自分で梱包して自分で配送手続きをするか、です。詳しくは公式サイトをご確認くださいね。わたしの場合、札幌住みなので窓口持ち込みはまず無理、集荷予約する方法は梱包が確実にできて安全そうだなと思う一方、集荷を対応いただける日中は家におらず、大学に引きこもっているタイプの大学院生なのでちょっと無理(そして金額が高いと感じました…)。そのため、自分で梱包&配送手続きを選択しました。


【4】カメラを修理に出す際にどんなふうに梱包したのか リチウムイオン電池の輸送上の注意点

直近でヨドバシカメラのネットショップで買い物をしていたのでその箱を流用し、手持ちのプチプチ(幅30cm×横1mで余裕で足りました)で本体ボディをくるみ、雑がみで隙間を埋め、心を込めて包み込みました。無事に旅立ってねって気持ちを込めて。。。そして、一番上のわかりやすい位置に、濡れないようにチャック付きポリ袋に保証書と修理依頼票を入れて、封を。

修理に送るカメラの梱包方法

なお、今回は不具合の原因にリチウムイオンバッテリーは無関係と思いましたので同梱しませんでした。そのためこちらから送る際には「リチウムイオン電池搭載許可専用ラベル(リチウムイオン電池が入った荷物ですよラベル)」ははらずに送ってしまいました。もしも電池を含めて輸送する場合には上述のラベルを貼る必要があります。例えばクロネコヤマトさんのこのリチウムイオン電池等配送に関わる情報はこちらをご参照ください(外部リンク)。ここから重要な事項を引用しますと、リチウムイオン電池が含まれるものを送る際には「送り状(伝票)の品名欄に「電池」ではなく、具体的な電池の種類をご記入ください。」とのことです。配送のために持ち込む際に、申告すればラベルを作ってもらえるはずです。その際には以下の型番「UN3481(電池の種類)、PI966(梱包形態:機器と電池が同梱の意)」を書いておけば間違いないですよ!

富士フィルムのカメラ輸送 リチウムイオン電池のラベルはこれ UN3841
UN3481(電池の種類)、PI966(梱包形態:機器と電池が同梱の意)

なぜそう言い切るかというと、これはのちに富士フィルム修理サービスセンターから送られてきた箱に書いてあったものなのです。富士フィルム製カメラとバッテリーを宅配便で送付する際にはこのリチウムイオン電池搭載許可専用ラベルを貼っておけば良いはずです。それぞれの文字列の意味が気になる方はググってみてください。空輸に関するJALの説明等出てきます。


【5】発送、そして富士フィルムからカメラ受領の電話あり

1月30日に北海道より宮城の修理サービスセンターへ、ヤマト運輸で発送しました。2022年1月の価格で、発払いで1044円でした。

そして2月2日に富士フィルム修理サービスセンターから連絡がありまして、(1)保証の範囲内での修理となること、(2)2週間から、長ければ3週間程度修理に要することが伝えられました。とりあえずホッとしました。


【6】修理から帰還したX-S10

修理から戻ってきたー!

2月18日に自宅に届きました。予め伝えられていたとおり、2週間ちょっとで手元に戻ってきました。富士フィルム→札幌自宅までの運送会社は「日本通運」さんだったので、クロネコヤマトや佐川急便のように荷物配達予定メールなどを受け取っておらず、ホント突然届いた感じです。開けてみるとこんな感じで、修理依頼票と、本体に同梱して発送した保証書類が巻き付いているX-S10ちゃんが!

修理から戻ってきたX-S10


修理から戻ってきたときもプチプチにくるまれていた
プチプチにくるまれたX-S10ちゃん!久々の再開!

修理結果を見るとやはり基板を取り替えていただいたようで、(当たり前ではありますが)指摘した問題点はきちんと解決して戻ってきてくれました。保証期間1年以内滑り込みセーフだったので、無償でご対応いただきました。

そして嬉しかったのは、設定がほとんど残っていたこと!

わたしはこの修理報告書を見るまでお恥ずかしながら全く知らなかったのですが、X Acquire でデータをバックアップ・レストアしました…との記載がありまして、ここで初めてこのソフトの存在を知りました。USBケーブル経由で設定の保存→復元ができるものです。すべてが復元できるわけではないとのことですが、X Acquireのサイトを見ますと、「日付、カスタムホワイトバランス結果、クイックメニューのカスタマイズを除く全てのカメラ設定をバックアップ、リストアすることが可能です。」(2022年2月現在)とのことでした。お気に入りのフィルムシミュレーションカスタムは失ってしまったら悲しいのできちんと控えておきましたが、自ら設定し直す必要がほとんどなくてありがたい限り。復元作業を何もやらずに済むに越したことはありません。

修理完了したX-S10

そして気になっていた修理前後のショット数はというと。。。

修理前後のショット数比較

まさかのリセットされていたー!基板交換だからですかね。とりあえず基板交換したあとのテスト撮影は7枚だったみたいですね。

こんな感じで修理に出して基板交換になるとショット数がリセットされるものの、別にシャッターユニットは交換されていないわけですからシャッター周りなどのカメラ寿命に直結する部分の劣化度合いがショット数と対応しなくなるわけです。つまり「ショット数少ない!」ことが売りになっている中古品はもしかしたら基板交換修理後のもので、シャッターユニットはショット数以上に劣化している可能性があるということです。今後中古品を購入検討する際にには、こういう可能性も無くはないことを知っておく価値はあると思います。


というわけで、本記事ではX-S10に不具合発覚→修理完了までの流れをまとめてみました。誰かの参考になりましたら幸いです。もしもお手持ちのカメラに不具合発生してこの記事を見てくださった方がいらっしゃったら、どうかカメラが元気になりますように。

X-S10好きすぎてブログ始めたわたしなので、関連記事はたくさんあります。ぜひあともう1記事のぞいていってくださると嬉しいです!ご覧いただきありがとうございました。

【関連記事】富士フィルムX-S10と一緒に使っているアクセサリまとめ